空調電力削減システム「エネデュース」

開発ストーリー

1990年代からのエネデュースの歩み

「出発点はロシアで出合った新技術。
 エンジン用修復剤のヒットを経て、空調用をプロデュース

エネデュースの基礎となる「金属表面修復技術」との出合いは、1990年代に遡ります。親交のあったロシアの技術者グループが、ロシアで産出される鉱石に鉄系合金を補修する有効成分が含まれることを発見。そこに大きな可能性を感じた私は、各種添加剤への応用を開始しました。
もともと自動車メーカーでエンジン開発に携わっていたこともあり、オイルに混ぜてエンジンの性能を向上させる自動車エンジン用修復剤として製品化。2001年から国内の大手カー用品店や自動車ディーラー、プロショップ等、数百店舗での販売を開始しました。

確かな性能と安全性が認められたこのエンジン用修復剤は、異例のヒット商品となりました。
開発にあたり、私が目標としたことは3つあります。

1つは、「可能な限りコストを抑える」こと。
ベースオイルの大量購入に伴うスケールメリットを生かし製品価格を抑えることに成功。また製造工程を徹底的に見直すなどコストダウンの努力をいたしております。こうした日々の努力が、「エネデュース」を手ごろな価格で提供することに貢献しています。

2つめは、「素材・製造工程ともに安全性を追求する」こと。素材については天然のものを取り入れています。製造は国内化粧品メーカーの製品を扱う工場に委託し、粉末化工程から充填、パッケージングに至るまで日本の化粧品レベルの基準を満たす規格で作られています。また、「エネデュース」に使用する薬剤は約0.08マイクロメートル(8万分の1ミリ)という、非常に細かい粒子の粉体をベースオイルに溶かし込んだもの。製造時の吸引による人体への影響なども考慮し、粒子を濡れた状態で細かく粉砕する「湿式製造」という安全な方法を採用しました。

そして3つめは、「導入する機械への負担をゼロとする」こと。オイルの中に粉体を入れて撹拌すると、最初のうちは混ざったように見えますが、次第に分離して二層となります。最初に開発したエンジン用修復剤は使用直前に容器を振って混ぜ合わせることを前提としていましたが、万一撹拌が不十分なまま導入してしまうと、管を詰まらせる原因になります。また、化粧品の世界では乳化剤を使って異なる物質の素材を融合させますが、乳化剤はベースオイルとの相性が悪く、これも機械の故障につながる可能性があります。さまざまな試行錯誤を繰り返し、最終的には固形成分と液体成分をプラスマイナスの電極で融合させる「ハーモナイズ」という技術を開発し、添加剤を使用することなく安定的な状態を保つことに成功しました。

安定的にオイルと融合させる「ハーモナイズ」技術を導入し、カーエアコン用修復剤の開発にも着手します。エアコン用修復剤の場合、内部に使用されている銅製部品に影響を与えないことが必須条件になります。銅板腐食テストを繰り返し、安全性を実証したうえで完成させたカーエアコン用修復剤は、現在も年間数万本の需要を獲得する人気商品です。そして、この開発によって蓄積された技術やノウハウが、後の空調電力削減システム「エネデュース」へと着実に引き継がれていくのです。